【漫画制作日誌】FlashとProcreateとメディバンとPhotoshopのリレー。もうやらないw 【ちびせみ第一話】その1

「ちびせみ」本編の第一話。第一回目の更新です。少し陰のある若い夫婦が街から離れ、野中の一軒家に引っ越してくるところからお話がスタートします。

新居は2人を待っていたかのように静かにたたずんでいます。

色々な経緯があって流れ着いたワケあり夫婦なようですが、ふたりはただ静かに幸せに暮らすことだけを望んでいます。

そして心機一転とばかりに、期待の新居に足を踏み入れた2人がみたものは、モロパンと謎の幼女でした…という所までが今回の更新分。

意味不明なポージングのこの女の子は、もちろんちびせみ。 次回更新から動き始めます。 更新は来週金曜を予定していますので、なにとぞ再来くださいませ……!


とにかく一度試してみたかったワークフロー

というわけで、制作日誌です。

今回は「ちびせみ」をちゃんと連載しようと決めたので、昔から思い描きつつもやらなかった「Flashを軸にした、複数ツールでの漫画ワークフロー」をやりきってみました。

でも、本当にしんどかった……。 試したかったことは全て試せたので有意義ではありましたが、このワークフローで続けていくのはちょっと勘弁ですね。

具体的には以下の流れです。

  1. ネーム&下書き【iPad + Procreate】
  2. ワク線引き【Flash】
  3. キャラ&描き文字のペン入れ【Flash】
  4. 背景描き【iPad + Procreate】
  5. トーン貼り【メディバン】
  6. 写植(台詞)【Photoshop】
  7. 仕上げ(カラーインク対応とトリミング)【Photoshop】

 
元々Flashで漫画制作をしたことがあり、その描線が大変に気に入っていたのでそれを活かして、Flashの苦手なところを他のツールで補うワークフローです。

Flash

Flashはベクターゆえに線が綺麗なのと、Illustlatorともクリスタとも違う独特なベクターの扱いが気に入っていました。

ですがFlashは、いったん引いた線をブラッシュアップして綺麗にするのには凄い性能を発揮するものの、Flashのブラシツールとペンタブで、思ったとおりの線を引くこと自体はすっごく不得手なんですよね。

なので、キャラと描き文字だけは何とか頑張ってFlashで作画して、残りの背景についてはFlash作画を諦めて、Procreateでザクザク描いて後で合体させる算段です。


Flash使ってる人だったらわかってくれると思うんですが、このちびせみの主線を Flash のブラシで描いてるのって頭おかしい部類だと思います。

ワク線引きにFlash
※ちなみに、ワク線引きにもFlash使ってます。 やっぱり「線」を引くことに関してベクターソフトは強いですね。 これは「実家のちびせみちゃん」の動画ですが、サクサク美麗に描ける上にあとからの調整もラクチン。 ブラシとはまた違うペンツールの便利さです。 この辺りはクリスタも同様かもですが、どうなんでしょうかね?

なのですがFlash作画……ブラシでの作画は、上述のように本当に思ったように線が引けない。 引いては Ctrl + Z,引いては Ctrl + Z の連続でくたびれてしまいます。

ペンツールで描けば多少はラクなんです。 湯浅政明監督のアニメ映画なんかはそのスタイルですね(「夜明け告げるルーのうた」)。 そう、あれってFlashなんですよ。

ただ私はアニメではなく漫画を描きたくて、「入りと抜きをベクターで表現できる」Flashブラシに惚れ込んでいるので。 私にとってペンツールは描き文字用ですね。

ほんとに、1キャラのペン入れに30分かかるなんてのは普通で、1ページのペン入れに1日かかることもしょっちゅう。

5Pくらい描いたところで「これはまずいぞ」と思ったのですが、何年も前からやってみたかった中篇漫画のFlash作画。 いけるところまでやってみようと頑張って……中盤から「いつ終わるんだろう」とホントに後悔してました。

とはいえ、特に16ページ以降の慣れてきてからのFlash線は、自分的には引き出し全部開けて描けて満足してます。 でもこれはちょっと漫画の量産には全然向かないぞと思い知った次第です。

と、ここまでで結構長文になっちゃいましたね。 次の「iPad + Procreate」については次回更新の制作日誌にて……。

また、是非ともお越しくださいね!

漫画 【ちびせみ】第1話:魔法幼女の前奏曲

2019年9月13日

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