墓場のデートから始まるナイトとプリンセスの物語
もうね、鬼太郎かよと。 今回はカプコンの今に続く名作「魔界村」です。
スタートボタンを押すと、墓場で主人公の騎士アーサーとお姫様が、墓場でデートしているシーンから始まります。
これだけでも割と「おいおい」な感じなんですが、当時のメモリー容量を考えれば、使える素材を使って目一杯やっているということで、ここまではまあ、そこまで突っ込まなくて良いんじゃないかと思います。
でもアーサー、なんで裸なん?
ファミ通の投稿コーナーのネタに激しくうなづいた日
本当に、これに尽きますよね…。
お姫様を墓場に連れ出して、自分は脱いでいるという…
一体何なの? 何してたの?
全くもって理解に苦しみますが、謎ながら、私はこれが面白くて大好きなんですよ。
「墓場で裸で何してた」…これは、「魔界村」の何かの続編が出たタイミングでのファミ通読者投稿ページに載っていたネタなんです。
ムダに5・7・5になってる辺りもじわじわ来るんですが、この短歌が私の持つ違和感の全てを代弁してくれています。
今やまさに「詠み人知らず」となってしまった短歌ですが、私はこの短歌を一生忘れないでしょう。
それにしてもこの違和感のせいで、こちらは恐らく作り手が狙って仕込んだであろう、本来の突っ込みどころの
「異常にファンシーなパンツ」が、かなりパワーを削がれてしまっている格好なのが素晴らしいです。
というより、この不可解な墓場デートの違和感に、とどめの一撃をくれています。
- ゾンビがうろついていて、悪魔も出るような墓場に
- 一国の王女をデートに連れ出して
- 裸で
- ファンシーパンツ
ほんとに一体何なの? 何してたの?
最高です。
ていうか、もしこれがアーサーのディレクションしたデートプランだったとしたら……。 「何故こんなデートを…?」とか考え出すと軽くホラーになってくる気がします……。
それを反映してか、このイラストのアーサーの表情はサイコパスっぽい怖さが出てしまいましたね。「これから何をなさるの?」的なキョトンとしたお姫様の表情もあいまって、ほんとにホラーっぽくなってしまったかも…(本人はすごく満足してます)
ともあれ、ゲームに関する突っ込みをあれやこれや、学校で友達と言い合って笑った子供時代。 幸せだったなあ……なんて思います。
ゲーム難易度は超級だが練られた良ゲー
しょうもない突っ込みはこれくらいにして、ゲーム自体の話ですが、これはファミコン世代の人ならみんな知っての通り、かなりの高難易度ゲーです。
横スクロールのジャンプアクション。 基本武器は投槍で、ダメージを受けると鎧が破壊されて裸のファンシーパンツ状態になり、その状態でさらにダメージを受けると死亡=1ミスです。
ジャンプは高度も飛距離も地味なものなので、ちょっと間違えるとカンタンに奈落に落ちてしまいます。 戦闘中に追い詰められるとついついジャンプをしちゃいますが、ジャンプは段差を上ったり奈落を越えるためのもの。 これで敵を飛び越えようとしてはいけません。 やられます…。
このゲームの基本は「間合い」。 うまくタイミングをとりつつ適切な距離を把握するのが大事なんです。 後は「面倒な敵はスクロールで消す(画面から一瞬でも消えた敵はいなくなる)」ですよねえ。
カプコン一軍となった「魔界村」ですが…
そしてやっぱり「難しいけど面白い」は受け継がれてきていますね。
今のゲームは当時と違い、ハードウェアもソフトウェアも進歩を重ね、ゲームプレイ中での動きやサウンド、ギミックもリッチなものを作れるようになりました。 ボイスオーバーもデフォルトですよね。 なので必ずしも、ゲーム=「達成感」ではなくなってきているのは確かです。
ファミコンとは違い、演出だけででも人を楽しませることができるようになった平成以降のゲームですが、私はそんな中でも、「魔界村」のような「ストレスたまるかもだけど達成感すごいよ!」なゲームが大好きです。 またこういったゲームをやりたく思います。
※最近はこういうのが Steam でガンガン出てきているので、地味に嬉しいです。 安いし!
以上、「魔界村」でした!
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