【レトロゲーム絵日記 5 】火の鳥:ちゃんとアクションゲームでちゃんと火の鳥! コナミのゲーム企画力に震える一本。

この原作からよくもここまで良ゲームにしてくれた!

「手塚治虫」漫画の「火の鳥」。この漫画についてだけでも相当な文字数を語れてしまうのですが、そんな昭和漫画の金字塔の1つである「火の鳥」を、コナミがファミコンでアクションゲーム化!

「火の鳥」自体についての説明は省きますが、「これを一体どうすればアクションゲームになるんだ」という内容の漫画であることは言うまでもありません。

「火の鳥」自体が人間や生き物の群像劇であり、各編によって語り口も異なり、シリーズを通しての主人公といえる存在(敢えて言えば猿田彦の系譜か…)もいない大河漫画です。 かといって火の鳥を主人公にするわけにもいかないでしょう。

それを、ちゃんと面白いアクションゲームに落とし込み、「火の鳥」的な要素もギリギリ(というか絶妙なライン)まで担保したこのゲームには、本当に脱帽です。

おさかな
インタラクティブ的な本みたいな「テキストアドベンチャーゲーム」としてなら話は分るんです。 それが「アクションゲーム」で、ですからねえ……!

主人公は我王。鳳凰編での主人公。仏像メインの彫師。ということで、飛び道具な武器で「ノミ」を投げまくり、足場にもバリケードにもなる「鬼瓦」を配置しまくる横スクロールアクションゲームのキャラクターとしてデザインされています。

この「鬼瓦」の遊びが本当に面白い!

空中に配置して階段や橋を作るのはもちろん、ボス戦では敵の弾を消すバリケードにも使えるというシンプルながら地味に奥深いゲーム性。 これをアクションゲームでのスキルとして活用させるデザインの妙がたまりません。

当時ファミコンで、武器以外のアクションにここまでプレイヤーが「やれること」が多かったゲームは、そんなに無かったと思います。

おさかな
よくぞあれをここまで面白いゲームにしてくれたと、当時小学生だった自分ですら感動しました!

BGMも、コナミ特有のFM音源ぽい音がまたいい味出してます。 エンディングでの「火の鳥のテーマ曲」は、クリアの達成感もあいまって鳥肌物です。遊ぶチャンスがあったら、是非挑戦して見てくださいね!

…それにしてもこのゲーム、本当によく出来てるんですよねえ。 もしかしたらゴエモンとか他のゲーム用のアイデアをこっちに持ってきたとかなんですかねえ。
 

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