【レトロゲーム絵日記 022】がんばれゴエモン2:最後に不意打ち。食わせ者のエビス丸さん

 
「ゴエモン2」
といえば、やっぱりエビス丸子ちゃですよね?

割と唐突に来て(何かあるだろうなとは思ってましたが)、小学生自分の私は、普通にたまげたのを覚えています。

ステージクリア演出で、一緒にフレンチカンカン踊ってこっちにパンツ見せてバカやってたあの相棒がまさかと(笑)。
 

微妙にギャルゲーなエビス丸子ちゃんにダンディなゴエモン

今どきもう隠すアレでもないと思うので書いちゃいますが、エビス丸の正体には驚きましたよね。 お話の流れ的に何かある予感はあったんですけどね。 淡々とゲームをプレイしてるうちに忘れてたといいますか。

絵を描くためにYoutubeでプレイ動画を改めて見てみたんですが、元に戻るときのエビス丸、頭から真っ二つに割れてて笑えました。

でもってそのエビス丸子ちゃんなんですが、ゴエモンワールド的にはちょっと浮いたアートワークなのが面白いです。 見ようによってはちょっと「ときメモ」に見えなくも……ないかな。 髪の色のせいですかね。

個人的には、すごく可愛い女の子が、ダサい忍者服を着てるというのも面白くて好きです。 学校指定の地味なジャージを着させられてる中学生みたいな感じ。

関係ない話
関係ない話ですが「キルラキル」の蛇崩が一番かわいかったのは、解散総選挙(漢字めんどくさいので調べない)で負けた時のジャージ姿ですよね? 異論は聴こえません。

この頃の漫画で流行ってた手法として、ギャグ漫画キャラがちょっと劇画っぽいタッチになって「ええかっこしい」するのがありましたよね。 「Dr.スランプ」とか「キン肉マン」とか。 ゴエモンさんのこれも、いい感じです。

内心デレデレしてるのにクールっぽく振舞う感じ。 じっさい、エビス丸子ちゃんにはナンパひとつせず送り出すんですけど。

しっかし、それにしても…

ファミコン時代をにぎやかにしてくれたヘンテコゲーム

ファミコン時代には、「スーパーマリオ」を筆頭に「スカイキッド」「ドルアーガの塔」「魔界村」「ロックマン」「ゼルダ」「メトロイド」「ドラキュラ」…などなど、クールなゲームがたくさんありました。

そんな中で、何て言いますか、「アホ」で楽しい、漫画のようなゲームの一団もまたありましたよね。

「暴れん坊天狗」「水戸黄門」「ワギャンランド」「いっき」「たけしの挑戦状」…“クソゲー”と表裏一体な所も無きにしも非ずですが、気取らずとにかく楽しいエンタメに徹していたり、作る側が悪ノリしていたり。

そんなゲームもまた、ファミコン時代を豊かにしてくれた大きな力の1つでした。


おバカ江戸ワールドへの舵きり

さて、この「ゴエモン」シリーズですが、この「2」はシリーズの中でとても重要なタイトルです。

もちろん「エビス丸」が追加されたこともそうなんですが、重要なのは「おバカな妄想江戸ワールド」への舵きりです。

からくり、ロボット、妖怪、幽霊、なんでもござれ。 どっちかって言うともう「銀魂」の江戸に近い世界観で、なおかつ「基本的におバカ」

「1」では、基本的には江戸というか古き日本の、「通行手形」に絡めた過去の日本旅行がコンセプトになっていました。 まあ、ゲームですし、副題にも「からくり道中」なんてあるので、謎の迷路やら変な敵やらは出てはきますが、その枠内には収まっていたと思います。

それが本作では……

相撲ロボットやらでっかい般若の面ロボットやら、果ては謎の「桃」やら。 ラスボスはホッピングするお殿様というぶっ飛び具合です。

最初「桃」を見た時は普通に口あんぐりでしたね。 結構早めに出てきた記憶ありますが、 この桃、ぱっくり開いて中から小さな鬼が飛び出してくるんですよ。 小学生ながら「これ作った奴らどうかしてる」と思いました。いや、最高です。

この「2」以降、「ゴエモン」シリーズは、そういったおバカな江戸を舞台にしたハチャメチャアクションゲームに変わりました。 「ゴエモンロボ」、あれはデザイン的にも狂気を感じますね。ほんと最高です。

「ゴエモン2」は、その素晴らしいおバカゲーへの舵きり……ターニングポイントとなった重要なタイトルに思います。 まずゲーム自体の出来が素晴らしく面白かったゆえに後を続けることも出来ましたし、パーフェクトな「2」だったかと。

「バカゲー」を狙ったわけではない結果としての「おバカゲー」

今もこういうゲームはきっとあると思うんですよ。 とくにスマホゲーとかで。

でもそれらって、結構狙って「バカゲー」にしてると思うんです。 「ゴエモン」とかの当時のこういったゲームはそうではなくて、「楽しいゲーム」を作ろうとしていったら(昭和的センスも相まって)「おバカ」になってしまった……。

そんな「やっちまった」あるいは「やりすぎた」ゲームなんだと思いますね。 そのあたりの距離感と言うか、ハナからニッチを狙いに行ったわけではないある種の誠実さが、私には愛おしく思えます。
 

そんなわけで……

敢えて「1」ではなく「2」を取り上げた「ゴエモン」。

子供時分の私を、バカ笑いさせてくれてひたすら楽しかった「ゴエモン2」。 今振り返るとこういうのってありがたいですね。 また、こういうゲームを遊んで、変にうがった見方をしたりひねくれた解釈なんかをせず、素直に笑って楽しみたいと思います。

以上、レトロゲーム絵日記「ゴエモン2」でした!
 

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