今ならコスパ良く、取り回しが良い9.7インチモデル
今、ネットでこの「iPadPro」の9.7インチを検索すると、Appleの黒歴史みたいな書き方をしているサイトもあったりしてあまり評価が高くないんですが、ちょっと悲しいです。
この記事では「9.7インチも結構いいよ?」的な事を書こうと思います。
私が今使っている、メインの iPad pro は 11インチですが、前に買った9.7インチも手許にありまして、今も普通に併用しています。
それで11インチでお絵描きは勿論、ネットブラウジングやらKindleやら各種アプリやらとガシガシ使ってはいるんですが、ベッド脇に置いてあるのは9.7インチなんです。 実のところ、ネットブラウジングもKindleも、どっちかと言うと9.7インチを使って見たり読んだりすることが多いんですよね。
「片手で取り回しよく使える」という意味で、性能と携帯性のバランスが良いのが9.7インチの取り柄だと思います。
(メモリが4GBあったら最強だったんですけどねえ)
9.7インチはだらだら使うのに最適な大きさ
下記は、要素を絞った比較表。 青文字が小さい方、赤文字が大きい方です。
9.7と11の比較 | 9.7インチ | 11インチ |
サイズ :縦 | 240.0mm | 247.6mm |
:横 | 169.5mm | 178.5mm |
:厚さ | 6.1mm | 5.9mm |
解像度 | 2048 x 1536 (264ppi) | 2388 x 1668 (264ppi) |
重さ | 437g(wi-fi) 444g(Cellular) | 468g (wi-fiとCellular両方) |
メモリ | 2GB | 4GB |
縦は7.6mm、横は9mm しか差が無く、厚さに至っては11インチモデルの方が薄い。 そして重さの差はWi-fi ででも31g 程度。 まあ、微妙なサイズ&重量差です。
性能やディスプレイ解像度はさておき、11インチモデルに比べ、ちょっと小さくてちょっと軽いといった感じの 9.7インチモデルなんですが、この差が中々バカになりません。
自分が手が大きいというのもあるんですが、9.7インチモデルは片手…というか指3本で持てます。 寝っ転がってネットブラウズするのに楽です。これが 11インチだと、できないことはないんですが疲労度に結構大きな差が出ます。
こんな感じで寝っ転がって、指3本持ちで漫画のネームやラクガキをする程度だったら、9.7インチはほんとちょうどいいです。
数字では微妙な差でも、手触りとしては意外に大きい
たぶん片手で持つと一点で支えることになるので、「てこの原理」で「たったの31g」が数字以上の負担となって指に掛かるのでしょう。 寝っ転がってブラウジングする際、11インチは9.7インチに比べて、わざわざ交換したくなるくらい重たく感じるんですよね。
エッジが角ばってるので指が痛い
Apple Pencil2に給電をするために、11インチのエッジは切り立ったまっすぐなデザインになっているんですが、これが指に食い込んで痛い…。 小一時間も持っているとバカにできない痛さです。 正直、これについては9.7インチを含む前のモデルまで……「カマボコ型」の方が好きでしたね。 指痛くならないですし、この形のおかげで厚さも感じにくくなっていると思います。
あと、「指での持ち易さ」の話からはちょっと離れますが、ダラダラ見のし易さにも差が出ますね。
寝っ転がって見るには11インチは微妙に大き過ぎる
これは視野の問題です。 画面の一番上と一番下を視線で追うのが微妙に疲れます。 11インチを使っている間は特に不便には思わないんですが、9.7インチに持ち替えたとたん「あ、こっちの方が楽だわ」と気付きます。
ベゼルが少なすぎて逆に見づらい
ベゼルをうんと狭くしてディスプレイサイズを増したのが、iPad pro の2018モデル。 これ、机に置いて使う分には神進化なんですが、手に持ったまま使うには逆に不便ですよね。
もちろん Apple がそういう使い方をあまり推奨してないのは百も承知ですが。
寝っ転がって…特に仰向けで使う場合、ベゼルが狭すぎて一番下まで視線を下ろそうとすると首をうんとうつむかせるか、視線を限界まで下におろさないといけないので、これまた疲れるんですよね。
なんていうか、ツール(道具)としてでなく、あくまでカジュアルな「家具」として使おうと思ったら、やっぱりベゼルって充分にあった方が良いと思うんですよね。
この点で言えば、2017年モデルの10.5インチは、「ちょっとベゼルを狭くした」でとどめているので非常に良い感じに思います。
こんな感じで、9.7インチは取り回し的に悪くないと思うんです。
寝っ転がって使ったり、片手で雑に持って他のことしながら見たりする分には11インチより便利かと。 CPUや解像度、そしてメモリ的に力が微妙なのは確かなんですが、それこそ雑に絵を描くくらいの用途ならこのスペックでもよいんじゃないかなあと。
その他、9.7インチで微妙に良いところ
Appleの純正整備品や、中古品が安い
型落ちモデルということもありますし、今はとにかく安いですね。 純正整備品で5万円くらい、中古なら3万円ぐらいからありますね。 Apple Pencil(初代)も中古がえらく安くなってますし(6000円くらい)、今から買うなら割とよいかも。
Word や Excel(Office Mobile) がタダで使える
ディスプレイサイズが10.1インチ以下のモデルだということで、Office Mobile がタダで使えるんですよね。 まあ、9.7インチのディスプレイで書類作成をどんだけやるんだよという話ですが、やろうと思えばスマートキーボードもありますし(これまた中古が安い)、結構あなどれないアドバンテージではないでしょうか。
9.7インチの(この推し記事ででさえ)残念なところ
メモリが2GBしかない
これ、でかいんですよね。 お絵描きアプリの Procreate で最大解像度と使えるレイヤー数が結構減ってしまうんですよ。 ほんとこれ、4GBあったら最強だったんですがねえ……。
まあ、立ち位置としては iPad Air3 みたいなものだったと思うんで、仕方ないですが。
そんなわけで…
まあ、本格的にお絵描きしたい人には、以前の記事でも書いたように 10.5インチ(2017)か12.9インチ(2017/2018)をオススメしますが(お金に余裕があれば11インチ)、
お値段が5万円程度とこなれた事で、「お絵描き”も”できる取り回しサイズの iPad pro」として 、9.7 インチを安く買うという選択肢も出てきたんじゃないのかな……と思います。
私が、親とかにプレゼントするなら、2018年モデルの無印iPadよりは、純正整備品の 9.7インチを中古のApplePencil(初代)付きで買ってあげたいなとか。そんな感じです。
以上、「9.7インチ、今ならそんなに悪くないかもよ?」という記事でした!