クソゲーというか、シビアなレトロゲー
レトロゲーを語る上で、避けては通れないのがこの「スペランカー」でしょう。
「クソゲー」という不名誉な言いがかりによって有名になったこのゲームですが、「身長分より大きい高さから落ちたら死ぬ」「それでいて落ちやすい操作性」「さらに落ちやすいマップデザイン」という「ゲーム上のルール」を把握して…つまり、ちゃんとわかって遊べばかなりの良ゲーです。
一度クリアしたら次はタイムアタックです。 シビアですが、シビアにプレイできる人を裏切らない、そんな昔気質のゲームでしたね~。
日曜の朝、メインで遊んでいるファミコンゲームをやる前に、とりあえずこれをクリアしてその日の調子を測る。 私にとってはそんなゲームでもありました。
初見みな殺しのゲームデザイン
とはいえこのゲームには色々と「初見殺し」…つまり、知らないと死亡不可避なしかけが沢山あります。 その中でも最たるものがこれです。
自機であるスペランカーがミスによって死ぬと、短い死亡演出メロディが鳴るんですが、そのメロディが鳴っている間に、もう次のスペランカーが出撃して操作可能な状態になっています。
これがどういうことなのかというと…
スタート時のゴンドラからスペランカーが落ちた時にコントローラーの方向ボタンを押したままにしていると、スペランカーが同じ奈落に次々と落下死していき、速攻で GAME OVER となるわけです。
私は初めてこのゲームをやった時、開始5秒でゲームオーバーになり、愕然としました。
当事は、友達の家に遊びにいってファミコンのゲームカートリッジを持ち寄ってやるのが普通でした。
当然みんなで交代でプレイするわけですが、そのゲームの中にスペランカーがあると静かな緊張が走ったものです。
だからこそ愛すべきスペランカー
これをもう何十年も覚えていて、ことあるごとに友達に話したり、こうして記事のネタにもなっているわけですから、スペランカーさんは私の人生を間違いなく豊かにしてくれていますよね。
ありえない話ですが、あの当事Youtubeやニコニコなどの動画SNSがあったら、実況動画が沢山作られたんじゃないかなと思います。
いつも思うんですが、スーファミ以降のゲームは「おもてなし(サービス)」ですが、それ以前のファミコンやセガマークIIIぐらいの頃のゲームは、純粋に「遊具」だったかと。
おもちゃとか、公園にあるシーソーとかブランコと同じ。 説明書はあっても快適に遊ぶあれこれまではフォローしてない。
たまーに
ぐらいの距離感なゲームが出てきて、いっぱい食わされるのがまた面白かった気がします。
ゲームがゲームであるだけで最新コンテンツとして価値があった昔と今では事情が違うので、こういった事はもうなかなか許されなくなってきてますが、またこういうゲームをプレイしたく思います。
※いまこういう体験をしたかったら、アプリや同人ゲーのマニアックなのを狙うといいんでしょうねえ…。