「なか卯」。元々は「親子丼のお店」で、あっさりで上品なテイストで売り出した「ご飯系ファストフードチェーン(+うどん)」だったのですが、気が付けば牛丼のイメージが強いお店になってましたね(+うどん)。
勿論、今でも親子丼は「なか卯」のメインの1つで美味しいし私もたまに食べますが、やっぱり牛丼色が濃くなったなあと。
すき焼きの残りで作ったあの「すき焼き丼」な感じがストライク
個人的に、なか卯は親子丼をやっているせいか「卵」が美味しいように思います。 黄身の色が濃いのが必ずしも美味しい卵の印では無い事は知っていますが、まあ、発色の良い卵は溶いても美味しそうで、気分は良いですよね。
ここの牛丼の特徴は「和風牛丼」と、名称も含めて他と差別化しているところです。他の牛丼チェーンはどこも皆いわゆる「牛丼」的な食べ物であり、他の修飾語も加えられていません。
これについては「なか卯」と「すき屋」が同じ「ゼンショーグループ」なので、少しでも棲み分けをしないといけない背景があるのかなとも思いますが、具財的にもタマネギではなく白ネギで、さらに糸こんにゃくも入っていて独特だと思います。
私はこれの シャキシャキした白ネギの食感と糸こんにゃくのプリプリ感が、あの「すきやきの翌日に、残りの具財と煮汁で作った牛丼」ぽく感じて好きなんですよ。 「すき焼きの翌日のあれ」……あれはよいものです。
…なので牛丼の味だけならなか卯が贔屓ですね。 卵も美味しい気がしますし。
ただし券売機、テメーは……
「なか卯」で1つだけ長いこと気になって仕方ないこと。 それは券売機のアナウンス一点です。
大した事じゃあないんですが、でももうこれ、2年くらいこのままほったらかしなんですよね。 言い回しまで逐一文句を言うつもりはないのですが、せめて正しい日本語にして欲しいです。
◎「走れば 間に合います(=状態を示している)」
この券売機の場合、オリジナルの言い回しを残すのであれば、
最悪でもこのぐらいにはして欲しいところ。
私だって一食500円のお店でそんなに言葉遣いに気を張ることも無いと思いますし、「もっと丁寧で美しい日本語を……!」なんて小うるさい事は言いません。
でも、
そう思うわけです。
一定時間無入力だと再生されるので、テキパキ買っていればこれを聞くことは無いんですが、自分はいつも「温泉卵」か「生卵」でちょっと考えてしまうので、割と高確率で聞いてしまうんですよね。
毎回、食事前にちょっとだけイラッとするのが何とも残念~。
微妙な立ち位置と「すきやきの翌日のあれ」な独自性
そんなこんなをひっくるめて、どうにも憎めないのが「なか卯」。
お茶が冷たい緑茶なのと、独特な七味の香りが私好みなのと、小ぶりな「から揚げ」や冷たい「小うどん」がチョイ足しに丁度良いとか、そういう細かいところも私のツボだったりします。
何だかんだで牛丼に軸足を移し切っていない、妙な距離感も面白く思えますね。
…そして何より、やっぱり「和風牛丼 +生卵」。 これが定期的に食べたくなってしまうんですよ。
「吉野家」も「すき屋」も「松屋」も、牛肉にタマネギという基本は一緒で、あくまで「牛丼」の範疇内で個性を競っているのに対し、「なか卯」の「和風牛丼」は前述の通り「すき焼きの翌日のあれ」なので、ちょっとだけ味的にも違う立ち位置なんです。
すきやきをしなくても「すき焼きの翌日のあれ」を食べられるのは「なか卯」だけ。 私的には、「すき焼き食べたいけど、一人じゃしんどい!」という時に行くお店、というわけなんですね。
私的「なか卯」との付き合い方
- 「すき焼きの翌日のあれ」を食べに行く場所
- ↑の為、生卵は絶対つかう
- 券売機には心をフラットにして臨む
ただ食事をするだけでなく、「すき焼きの翌日」というちょっとした非日常を擬似的に楽しむ空間として「なか卯」を活用する……。 これが私の、「なか卯」との付き合い方です。
牛丼屋チェーンが「手っ取り早く空腹を満たす場所」であることに間違いはありません。
でも、せっかく日に三度の貴重な食事機会を割くわけです。 その時間を少しでも豊かにできるよう、楽しみを見出していくのも一興かと思います!
以上、牛丼絵日記「なか卯」でした!
なお、この券売機の変な日本語はこの前後のタイミングで修正されました。(2020年2月追記)